キッズアース播磨町校「共明塾」

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【サイエンストライやる】「空気」について②:マグデブルグの半球

    03_自由研究
SDGsアドバイザーが講師をつとめる、兵庫県の理科実験教室キッズアース播磨町校です。
サイエンスショーや、Youtubeでの「1分間実験動画」配信なども行っています。
お気軽にお問合せください。
東大卒講師が勉強のノウハウを楽しく教える、播磨町の共明塾です。神戸、加古川、明石、高砂からも是非お越しください。

代表講師をつとめている森田は、様々な形でサイエンスショーを行っています。

キッズアース播磨町校主催で行う場合もありますし、他の先生とコラボして行う場合もあります。
イベントに呼んで頂いたり、PTAなどの団体さんから依頼を受けたりということもあります。

また、ひょうご環境創造協会(eco-hyogo.jp)さんの「ひょうご出前環境教室 (eco-hyogo.jp)」の登録講師をしているので、そちらからの依頼もあります。

今回は、兵庫県のサイエンス・トライやる事業 (hyogo-c.ed.jp)の登録講師として、播磨南中学校 (harinanj.ed.jp)さんにお伺いしてきました。




【空気の重さ~マグデブルグの半球】

第1回の〇×クイズについてはこちら
そして、実験として用意したのは、次の5つです。

  1. 空気の重さ ~ マグデブルクの半球
  2. 空中浮遊① ~ 熱気球の秘密
  3. 潰れるペットボトル/膨らむ菓子袋
  4. 空中浮遊② ~ ベルヌーイの法則
  5. 空気砲   ~ 渦輪の観察


「マグデブルクの半球」は、1654年5月8日、当時ドイツのマグデブルク市長だった、Otto von Guericke(オット・フォン・ゲーリケ)が行った実験のことです。

半球を二つくっつけたものから、自作の真空ポンプで空気を抜いていくと、半球はぴったりと合わさって開かなくなり、左右8頭のウマで引っ張ってようやく外れた、という実験です。


 

ドイツのミュンヘンにある「 Deutsches Museum 」で、この半球が展示されているのを見た時は、感動しました。

さすがに真空ポンプで全部の空気を抜く、というわけにはいきませんので、
半球に見立てたボウル二つの中で、火を燃やして、酸素を消費してくっつけます。

体育館では火が使えませんので、事前に用意した映像と、くっつけたボウルを使った演出をしています。




なお、この実験については、「1分間実験動画」でも紹介しています。

 


そして、今回、驚いたことに、このボウルを開ける猛者が現れました。

さて、どうやったらこのボウルが開くのでしょう?

考えられる方法は、大きく分けると3つあります。

①内圧と外圧を一致させる
 穴などを開けて、中と外をつないでしまいます。すると、内圧と外圧が一緒になるので、すぐに開きます。

②内圧を大きくする
 例えば、空気は温めると大きくなるはずですから、温めれば中の圧力が高くなります。そうすれば開けやすくなるはずです。

③外圧を小さくする
 外の空気の力(外圧)でくっついているので、周りの空気を薄くすれば、開けやすくなるはずです。



少なくとも、力任せに引っ張ってみるだけでは、びくともしません。
今回も、力自慢の生徒さんにやってもらいましたが、開く気配はありませんでした。

そこで登場したのが、「できる気がする!」と言って登場した生徒さん。

彼が取った方法は...。

ボウルを殴る!
殴ってへこませる!

さすがに、金属が割れそうだったので(まぁ、その場合も開きますが、手のケガなどが怖かった)、選手交代。
次の生徒さんが、力任せでずらしていくと...見事に開きました!



もしかすると、①を狙っていたのかもしれませんが、結果として、ボウルをへこませたことで内圧が少し上がり(③)、開けやすくなったということになります。

いやぁ、3年間、誰も開けることの出来なかった、当方のマグデブルグの半球を、知恵と力で見事に開けてみせた播磨南中学校の生徒さん、素晴らしかったです!

会場も大盛り上がりで、正直、私が行ったどの実験よりもウケていた気がします(笑)



さぁ、盛り上がりはしましたが、これだけだと、触ることが出来た一部の生徒しか、「体験」できません。
「体験型」であるからには、参加頂いた全生徒に、もっと簡易版の「マグデブルグの半球」を体験してもらいます。

それがこちらのコップ持ち上げ実験!



皆さんに、コップとゴムシート、ミニフックを配って、実際に体験してもらいます。

これも仕組みは同じ。
さらにいえば、吸盤なども、これと同じ原理でくっついているのです。

大気圧の大きさ(重さ)などは、知識としてまた授業で習っていただくとして、今回は、コップが持ち上げられれば十分。

さぁ、では、次の実験に参りましょう!




いつものサイエンスショーは、主に小学生を対象として行っていますが、今回は中学校からのご依頼ということで、かなりバージョンアップした上で、学校からの依頼であることを考慮して、いつもなら買い取ってもらうキットをレンタルすることで、実質無料での実施を実現しました。

今回は、学校から、サイエンス・トライやる事業 (hyogo-c.ed.jp)を通じてのご依頼でしたが、
PTAでの研修や、自治会さんからのイベント的なものでも、ひょうご環境創造協会(eco-hyogo.jp)さんの「ひょうご出前環境教室 (eco-hyogo.jp)」を通じての「エネルギー体験教室」を経由頂ければ、無料での開催は可能ですし、費用面や内容面でも、相談に応じて実施いたしますので、ご興味がおありでしたら、ぜひ、お気軽にお問合せください。






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