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【読書感想文】「SPY×FAMILY」を使って学ぶ書き方講座

    国語,07_おすすめ本・映画
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夏休み直前、ということで、今回は生徒さんから質問のあった「読書感想文」について、簡単な書き方をお話しましょう。


【読書感想文の簡単な書き方】


何をどう書くか、書けば良いのか分からない、というのが今回の質問だったのですが、「読書感想文」にも「型」があります。
一番簡単なのは、この「型」に合わせて書いてしまう、という方法です。


読書感想文で書いて欲しいポイントは

  1. 何を読んだか(&この本を選んだ理由)+簡単な感想
  2. どんなストーリーなのか:ストーリー紹介
  3. 私の感動したポイント/私が思ったこと
  4. まとめ

これを、何枚書けば良いのかにあわせて、量を調整します。
とは言え、ストーリーを延々と語る必要はないので
1,2は軽めに、3に重点をおいて、4も短めに、を意識すると良いでしょう。



【「SPY×FAMILY」を例に】


抽象的な話では分かりにくいので、アニメ化もされ、アニメ第2部の制作も発表された「SPY×FAMILY」を例に説明してみましょう。


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さすがにマンガのままでは、「読書?」となってしまうので、このような小説がある、と思って書いてみます。

# 書くこと 内容(例) 解説
1 何を読んだか
(&この本を選んだ理由)
+簡単な感想

私がこの夏の読書感想文の題材として選んだのは、「SPY×FAMILY」という作品です。

この作品はアニメ化もされているのですが、アニメを見て、是非、原作を読んでみたいと思い、この作品を選びました。
読んでみると、アニメとはまた違う、原作ならではの良さを感じることが出来ました。

選んだ作品について、選んだきっかけや、選んだ理由を書きましょう。

「親にすすめられて」「ふと本屋さんで目について」「国語の教科書で作者の作品に興味を持って」「題名にひかれて」などでも良いでしょう。

簡単な感想を入れると、続きが書きやすくなります。

2 どんなストーリーなのか
:ストーリー紹介

この作品の主人公ロイドは、スパイとして情報を得るために、「偽装家族」を作る必要に迫られていました。

しかし、この目的で孤児院から引き取った「娘」アーニャは、人の心を読むことが出来るエスパー、「妻(母)」として迎えたヨルは、殺し屋だったのです。

それぞれがその「正体」を隠し、一つの「家族」として少しずつ「絆」を育んでいく、これはその過程で起こる様々な場面を描いた、アクションあり、シリアスありの、ハートフルコメディ作品です。

内容を簡潔にまとめるのは難しいですが、文庫本などの作品の場合、本の裏表紙に簡単なストーリーが書かれていることが多いです。

ここを参考にしながら(丸写しはダメですよ)、自分が印象に残ったところなどを書き加える形で
文章を考えると良いでしょう。
3 私の感動したポイント
/私が思ったこと

この作品は、いくつかのエピソードで構成されていますが、その中でも、印象に残ったエピソードを3つ紹介したいと思います。

一つ目は、ロイドが「世の親たちは、こんな高難度ミッションをこなしているのか?」というセリフを言う、1話目のエピソードです。

子ども(アーニャ)の行動が理解できないからと育児書を何冊も買い、それを読み込んでいる時につぶやいたものです。

...。


感動したポイントや、何かを思ったシーンについて書いていきます。

長さの調整はこの段落でおこないます。

まずは、気になったシーンやセリフ、印象に残った場面やイメージなど、いくつかピックアップしてみましょう。

そこに対し、どうして自分が気になったのか、印象に残った理由はなんなのか、あるいは、自分も似たような状況になったことがあれば、そのエピソードや、その時自分の取った行動、などの形で掘り下げて書くと良いでしょう。

4
まとめ


主人公ロイドは、こうつぶやきます。
「そうだった……子供が泣かない世界。
それを作りたくて俺は、スパイになったんだ」

「戦後」と言いますが、世界を見渡せば、「戦後」に「戦争」「紛争」のなかった年はありません。

どんな美辞麗句で飾られた「戦争」であっても、その犠牲となるのは、子どもや女性といった「弱者」です。

今もウクライナでの戦争が報じられています。
きっとそこには、たくさんの子どもたちの涙が流れていることでしょう。

私は、スパイや殺し屋、ましてエスパーにはなれませんが、戦争を止めるために、声をあげることくらいは出来ます。

子供が泣かない世界=子どもたちが笑っていられる社会が、いつか来て欲しいと思いますし、そんな社会の実現に向け、私自身も、もっと成長していきたいと思います。

「まとめ」ですので、自分にひきつけたエピソードや今の社会情勢と絡めた話をしてみてはどうでしょうか。

「この本を読んで、こう行動しようと思った」
「この本で得た学びを、こうつなげたい」

という形をイメージすると、まとめやすいと思います。

いかがだったでしょうか。

あまり難しく考えすぎず、この枠にそって文章をうめてみましょう。
そうすると、簡単に読書感想文が出来上がります。



【どの本を選ぶか?】


どんな本を読めば良いのか、というのも悩ましい問題です。

感動する話の方が書きやすい? ミステリだと書きにくい? ライトノベルはOKなの?

さてさて、しかし、正直、楽しく読めないものを読んで、
いやいや読書感想文を書いて、本を嫌いになるくらいなら、
読まない方がマシです(笑)


せっかくなら、面白い本を選びましょう。
このガイドとなるのが、いわゆる「課題図書」です。


各学年、年齢層に合わせた「面白い本」が紹介されている、と言って良いでしょう。
各年齢層、4冊ずつ紹介されていますから、その中で、気になったものを選ぶのが一番早いです。

どれも興味を持てないというのなら、
お父さん、お母さん、読書好きの友達、司書の先生などに相談してみましょう。

あるいは、映画やアニメ、マンガなどから「原作小説」に入っていっても良いでしょう。
図書館で、将来の夢を考えつつ、自分が興味のある分野の本棚を眺めてみるのも面白いかもしれません。


苦手な人も多い「読書感想文」。
この文章が、少しでも、そういう方のお役に立てれば幸いです。
    読解力,読書

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